川崎市まちの樹50選・指定番号46
麻生区岡上・東光院の糸桧葉(イトヒバ)
「光る丘」に始まった、岡上の古刹
川崎市麻生区岡上にある、岡上山東光院宝積寺(おかのぼりさんとうこういんほうしゃくじ)。
創建年代ははっきりしていませんが、江戸時代に編まれた『新編武蔵風土記稿』には、天正年間(1573~1592年)までに開山・開基から数えて十一代に及んでいたと記されています。
その歴史の古さを物語るように、この寺には興味深い縁起が伝えられています。
光る丘で見つかった毘沙門天
伝承によれば、かつて行基菩薩が関東へ下った際、鶴見川の川岸から不思議な光が見えたといいます。
その光を目指していかだを降り、丘へ上がった行基は、光っている丘の北側を掘りました。
すると、そこから姿を現したのが毘沙門天像。
行基はその毘沙門天を祀るために草庵を結び、これが東光院の始まりになったと伝えられています。
東光院を訪れたなら、ぜひ知っておきたいのが寺宝の木造兜跋毘沙門天立像(もくぞう とばつびしゃもんてんりゅうぞう)です。
兜跋毘沙門天は、通常の毘沙門天とは異なり、地天(ちてん)の両手の上に立つ姿で表される、特徴的な毘沙門天です。
「光る丘」にまつわるこの伝承は、現在の寺名「東光院」の由来を思わせる、印象的な物語です。







